演舞場発 東寄席 第十一回

演舞場発 東寄席 第十一回 2016年1月28日

今回はここ東寄席で二回目の開催となります二人会です。
高座を努めて頂きますお二人は、二つ目ではなしが面白く聴き応えのある若手成長株、春風亭朝也(ちょうや)さんと桂三四郎さんにご登壇いただきました。

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会場は、若手の二人を見守る落語ファンや、会社帰りに仲間同士で、落語を楽しまれていました。ビールで乾杯しながら仕事の疲れを落語で癒やすというのも粋ですね。

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普段は当会場は食堂ですが、月に一度、お客様から近く臨場感のあるところで落語を愉しんでいただきたいと、催しています。
『演舞場発 文化を遊ぶ』とは次世代の日本文化を継承している若手で特に近い将来その道を背負っていくであろう方々にスポットをあて、若手育成の場として噺家はもとより、新橋芸者衆、歌舞伎役者など実力ある方々にご登壇頂いております。
今後もこの演舞場発シリーズにご注目ください。

今宵の演舞場地下食堂『東』では東西若手による噺家の共演をご堪能いただきました。

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一席目、軽快な音楽と拍手に包まれ 薄紫色の着物に身を包んだ春風亭朝也さんの登場です。
立派な風格の朝也さん、二つ目としては名前を覚えてほしいところ。

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「わたくし朝也ともうします。余裕が有る方は苗字とこの顔もおぼえていただいて‥‥」
両手を頬に添えて、客先に見せます。

  「えー、わたくし、朝也と申します。余裕が有る方は苗字とこの顔も覚えていただいて・・」

客席からは、堪えられず笑いがこみ上げます。
「えーわたくし・・」
三度目は会場は大笑い。朝也さんのお名前も顔もしっかりお客様の心をとらえます。

1月の寄席ということもあり、話題は初詣。お賽銭にお札だと「硬貨(こうか)」が無い、なんていうお話もお客様から拍手が沸き起こりました。

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落語にはしまいに落ちがついてしまうため、あまりおめでたい噺というのが無いそうですが、そこは朝也さん、腕の見せどころ。登場人物が「おめでたい」というお噺、『厄払い』の噺です。

若手落語の錚々たる受賞歴を持つ朝也さん。時代物の噺がとても上手で、目の前はすっかり正月のおめでたい気分の町人の行き交う様子がみえていきます。

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仕事もしないで小言ばかりいう与太郎がおあし(銭)と豆をもらうために厄払いの口上をして稼ぎにいく噺です。

しかし、ここは覚えの悪い与太郎。
なかなか覚えられずに伯父さんに手書きで書いてもらったカンペを読んでしまいます。

読んでいるのに読み間違い!お馬鹿な与太郎がおかしかったり、目に浮かぶようで、思わず笑いが起こります。

会場が笑いであたたまったころ、二席目の桂三四郎さんの登壇です。

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「お食事処 東だから今回きました。演舞場さんからのオファーだったら来ていません。何度もいいますよ。お食事処 東だから今回きました。演舞場さんだったら・・」
西の代表、三四郎さんはさすがは関西のご出身。生まれ持っての笑いのプロといわんばかりの語り口に会場は笑いの渦です。

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桂三枝師匠の元に入門してから
「地底旅行寄席」やLAでの海外公園、
インドネシア・ジャカルタ公演など
なんとも奇抜な芸歴をお持ちの三四郎さん。

敬老会での公演で、お客さんが勝手に蜜柑をくばり始めたり、立食パーティの真ん中に座布団を置いて落語をしたこともあるとか。

さすがは、若手とはおもえない物怖じしない度胸の良さを感じます。

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そんな三四郎さんのお噺は『不動坊』。

同じ長屋の向こうに住む、亭主を最近亡くした美人で器量の良いおたつさんを嫁にもらう男の噺です。

おたつさんが今晩嫁に来ることがうれしくて、うれしくてしょうが無い男の妄想劇に会場は終始笑いっぱなしでした。

二席目がおわり、15分の休憩を挟みます。
弁当を食べたり、笑いに笑った喉にビールやジュースでうるおします。

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お噺がひびく中、三席目は引き続き三四郎さん。

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ちょっと変わった演目で『過去のないワイン』というワインセラーの中にあるワインたちの噺。

古典的な落語をアレンジしていくような落語を聞くことが多いなかでなんとも現代らしい斬新な落語です。

ラベルの無い記憶喪失のボトルが、
「自分はなんのワインなんでしょう」と、
セブというセブン-イレブンで売られている安ワインや、西海岸だから西なまり(?)の関西弁のワインや、いろんなワインたちとの会話に、これもまた笑いっぱなし。

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シャンメリーの泡漏れやボジョレーさんのところのぬー坊など、役どころがいくつもあるのに、その噺のおもしろさや、テンポとリズム感の良さで、この一席も終始笑いの耐えない席となりました。

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最後の四席目を飾るのは、はじめの薄紫の着物から白地に小柄を入れた着物に着替えた朝也さん。朝也さんの落語には品の良さを感じます。お噺は『淀五郎』。
人情落語は朝也さんの十八番と言えるでしょう。

ここ東銀座にはぴったりの演目です。
忠臣蔵、歌舞伎役者のお噺です。名優紀伊国屋の役者が急病で倒れ、急遽団蔵の一声で淀五郎に判官の役が抜擢されたという噺。

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階級制度の厳しい歌舞伎の世界での大抜擢の喜びや、しかし演じて見れば団蔵には演技がひどいと叱られて、落ち込む淀五郎に会場はため息がもれます。

思いつめた淀五郎が訪ねた栄屋の仲蔵の場面には、会場にはじんわりした空気につつまれました。

煙管を吸いながら仲蔵が淀五郎の芝居の練習を見守るシーンや芝居を教えてもらう場面など、表情や声のあたたかさ、朝也さんが語る義理人情の世界観や情景を会場全体が息を飲んで見守ります。

笑いころげたオチのある落語とはちがい、朝也さんの落語はその世界にしっかりと会場を包みこみ、最後の落ちは「ああ、いいねえ」とほっこりとした気持や言葉がもれてくるような落語です。
落語には二種あるのだと、あたたかい心にそまった4席でした。

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最後は、お楽しみ抽選会。
おふたりの色紙3枚と、2月に開催されるチケット3組を前に、朝也さんと三四朗さんのお二人がくじをひきます。
会場中が、くじをひくたびに「あ~」とか「何番?」と、どよめく楽しい抽選会でした。

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第十一回目を迎えました今回の演目です。
若いお二人の今後の活躍も大いに期待したいですね。

次回は2/26(金)
『演舞場発 東寄席 第十二回柳家喬太郎独演会』です。

落語と麒麟山酒造の銘酒を楽しむ会です。
ぜひお楽しみに。

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