演舞場発 文化を遊ぶ 第四回 2015年2月13日
2015年2月13日、
演舞場発 文化を遊ぶ 第一回のイベントとして開催され、好評だった「なでしこの踊り」が再び開催されました。(全期間:2月9日〜19日)
新橋演舞場は、新橋芸者衆の芸小屋として作られたのが始まりです。 こけら落とし公演であった「東をどり」は現在まで90回を数える公演として受け継がれており、 多くのファンの方に支えられています。
「なでしこの踊り」は、その新橋芸者衆の若手にスポットを当てたイベントです。普段なかなか触れることのできないお座敷の雰囲気を感じながら、次代のスターをみつける楽しみも味わって頂けます。
会場は約120名の来場者で賑わいました。
テーブルには、料亭「金田中」の伝統が受け継がれた新橋演舞場の会席弁当をご用意しています。
新橋演舞場は舞台小屋でありながら、その中に厨房を持つことが特徴です。
新橋花柳界で育まれた日本料理を、毎日40人の調理人が手作りでご用意しています。
お料理も花柳界・お座敷文化の醍醐味。
普段なかなか味わえない料亭の味も楽しんで頂きながら、文化を遊ぶイベントの始まりです。
まず壇上に4名の若手芸者衆が上がり、
一人ひとりご挨拶します。
この日は、
喜美弥さん、きみ鶴さん、千代奈さん、寿々女さんが出演しました。
今回のゲストは、
江戸文字・寄席文字書家の橘右之吉さん。
「花街文化よもやま話 お江戸の眼」と題し、
江戸の花柳界の歴史や新橋花柳界の始まりなどを
お話して頂きました。
とても分かりやすく、
時折洒落も混じえながらの軽快なお話で、
会場は笑いも起きる和やかな雰囲気です。
なんと、この橘右之吉さんは、舞妓さんや芸妓さんが名刺代わりに配る千社札シールを最初に考案された方なんです。
千社札にまつわるお話として、
財布に貼っておくと「お札が舞いこむ」、芸妓さんからもらった千社札は「お札がもっと(“元”)舞いこむ」というものが聞かれますが、
実はこのお話は、橘右之吉さんが最初に洒落としてお話されたことが始まりなんだそうです。
ご自身も花柳界に親しく関わられている橘さんのお話だからこそ、
なじみのない文化・歴史に関するお話も身近にわかりやすく感じられます。
さて、お食事を食べ終え、お酒を頼まれるお客様も見受けられる中、いよいよ「なでしこの踊り」の始まりです。
今回は、新年と冬にちなんだ7つの演目が披露されました。
しっとりあでやかに舞う「初春」に始まり、
4名の芸者全員が唄いながら賑やかに舞う「奴さん ししわ さわぎ」まで、
会場からは手拍子も起こる中、皆さま思い思いに楽しんでいらっしゃいました。
踊りの後は、ご来場の皆さまも一緒に楽しんで頂けるお座敷遊びの時間です。
前回同様“虎けん遊び”が披露され、
抽選で当たった3名のお客様に実際に参加して頂きました。
照れながらも、指南役の芸者に教えてもらいながら
慣れない踊りを踊られる姿に、
会場は和やかな雰囲気で一体となりました。
公演の後は、芸者衆が会場をまわる交流の時間です。
踊りの間も写真撮影はして頂けましたが、近くで触れ合える機会に、ご来場の皆さまは思い思いに芸者衆に声をかけられ、一緒に写真撮影をされていました。
芸者衆も、実際にお客様に声を掛けて頂ける機会に、踊りの時とは違う、和やかで楽しそうな笑顔が印象的でした。
以下は、イベント最終日の様子です。
この日は、七重さん、秀千代さん、君二郎さん、ちよ美さんが出演しました。
最終日とあって、会場は満席。イベントの終わりを惜しむように賑わいました。
会場入り口には、芸者衆の写真があしらわれた各種グッズが販売されていました。
写真は、バレンタインデーが近いことにちなんだチョコレートです。
お気に入りの芸者さんをみつけた記念にもなりますね。
ダイジェスト動画
2015年2月13日と2月19日の公演の一部をダイジェスト動画にてお送りいたします。
ぜひ御覧ください。