演舞場発 東寄席 第六十三回 2019年10月22日(火)
第六十三回『落語と日本酒と有機無農薬野菜を楽しむ会』にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。
秋雨の候、日増しに寒いこの頃ですが、今宵は快晴の過ごしやすい夜となりました。
開催回数が六十回を超え、新たな取り組み第二段として二ツ目にスポットを当て、二人会を実施いたしました。高座には女流二ツ目で注目株の立川流初の女流噺家立川こはるさん、東寄席の開口一番でも何度か登壇いただいている林家つる子さんをお迎えしました。
お食事は、新橋料亭街伝統の味を受け継ぐ演舞場の調理場でご用意させていただきました。
本日のお料理と共にお楽しみいただいたお酒は、新潟の麒麟山酒造さんの地酒です。
それでは振り返りをご紹介いたします。
演舞場の味覚を楽しむ
本日の演舞場のお料理
高座と日本酒を楽しみながらお召し上がりいただくお料理は、新橋料亭街伝統の味を受け継ぐ演舞場の調理場でご用意させていただきました。
先付けには、本日の有機無農薬野菜、黒田五寸人参しりしり。
八寸には、玉子焼、焼蒲鉾、紅生姜真丈の天ぷら、塩もみきゅうりの梅肉添え、かにかまのカニ味噌和え、蕪と柿のなます、ほうれん草の胡麻和え、茹でブロッコリー、アスパラガスのベーコン巻、真子旨煮。
向付は鮪と甘海老の刺身をご用意しました。
主菜はホッケの味噌焼き、焼長ネギを添えて。
御飯として本日は、わかめのかき揚げ茶そばを、最後に甘味としてショコラケーキと柿もちをお召し上がりいただきました。
落語を楽しむ
開口一番『狸の礼』林家きよひこ
本日の開口一番をお勤めいただいたのは林家きよひこさん。林家彦いち師匠のお弟子さんです。
軽快な口調で披露していただいた演目は『狸の礼』。
子狸を助けた八五郎のもとに礼に来る子狸。
狸の眠りを狸寝入りとかけて豪快に表現し、会場を笑いの渦に包み込んでいました。
一席目『片棒』林家つる子
さて、大きな拍手とともに林家つる子さんのご登壇です。
披露していただいた演目は『片棒』。
「赤螺屋」と「観客」にちなんだ世間話で会場を和ませてくださいます。
けちで一代で財を成した赤螺屋吝兵衛。
三人の息子のうち誰に店の経営と資産を譲るか決めるために息子たちの金銭感覚を試す。
登場人物と話の展開に合わせた臨場感あふれる口調と歌声で、すっかりお客様の心を掴みました。
〜仲入り〜
二席目『ねずみ』立川こはる
仲入りをはさみ、二席目を待ちわびた会場からはふたたびの大きな拍手。立川こはるさんの登壇です。自虐ネタも織り交ぜた枕のテンポの良さに、開始早々会場を盛り上がります。枕に続いて、力強い仕草と話口調で披露していただいた演目は『ねずみ』。
三代目桂三木助師匠が得意としていたことでも有名な演目です。
店先の虎を猫だと思って怯える鼠の滑稽話。
中性的な声と巧みな表現で、会場を古典的な落語の世界に染め上げていました。
江戸伝統野菜を楽しむ
OmeFarmの島田さんが、美味しいお酒にぴったりの有機無農薬のお野菜をご紹介くださいました。
本日の有機無農薬野菜は黒田五寸人参。耐暑性が非常に強く、草勢の旺盛な夏播き型品種だそうです。軟らかく食味は最高で、特に生食やジュースなどヘルシー食品としても最適とのこと。
黒田五寸人参の特徴を活かした食べ方をお話いただき、即売会も盛況でした。
お酒を楽しむ
今宵のお酒を提供していただいたのは創業天保十四年、新潟の麒麟山酒造さんです。
「地酒」とは蔵元のある土地で作られた米を原料とし、その土地の水を使い、その気候の中、その土地の蔵人によって醸され、その土地の人々が日々の生活の一部として慣れ親しみ、飲んでいただけるお酒。そんな「地酒」の在り方を目指す蔵元が麒麟山酒造さんです。
本日は台風の影響で大変な状況の中、美味しいお酒を持ってご参加いただきました。
(写真右から)
麒麟山 伝統辛口 燗酒
爽快でキレのある、飲み飽きしない定番酒。
麒麟山 伝統辛口 冷酒
爽快でキレのある、飲み飽きしない定番酒。
麒麟山 秋酒 純米酒
まるみのあるやわらかな口当たり、豊かな味わいが広がる純米酒。
麒麟山 紅葉 熟成純米大吟醸酒
三年以上の時を重ねて生まれた、口当たり、味わいともにまろやかさを増した熟成酒。
お楽しみ抽選会
最後は東寄席恒例の「お楽しみ抽選会」です。
演舞場からは立川こはるさん、林家つる子さんのサイン入りポスターと観劇招待券など。OmeFarmさんからは本日の有機無農薬野菜「黒田五寸人参」とお届けお野菜セット。麒麟山酒造さんからはオリジナルの前掛けやTシャツ。そして立川こはるさん、林家つる子さんからは可愛らしいイラスト入りの色紙をご提供いただきました。
今回も満員御礼、大盛況のうちに幕を閉じた『東寄席』。
次回は
2019年10月31日(木)、「桃月庵白酒 独演会」です!どうぞお楽しみに!