演舞場発 東寄席 第六十七回 2019年12月26日(木)
第六十七回東寄席、『落語と日本酒と有機無農薬野菜を楽しむ会』にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。

年の瀬らしい冬の一日となりました。令和元年、締め括りの東寄席となります。
今宵、高座にお迎えしたのは東寄席三度目のご出演、俳優の風間杜夫さんです。
舞台で落語家の役を演じたのを機に落語家としてもご活躍されており、一昨年末にもご登壇いただきました。
お料理と共にお楽しみいただいたお酒は、二回目のご紹介、宮城の浦霞醸造元・株式会社佐浦さんです。
それでは振り返りをご紹介いたします。
演舞場の味覚を楽しむ
本日の演舞場のお料理

高座と日本酒を楽しみながらお召し上がりいただくお料理は、新橋料亭街伝統の味を受け継ぐ演舞場の調理場でご用意させていただきました。
先付けには、大蔵大根の辛みそかけ。
八寸には、玉子焼、海老芝煮、花蓮根甘酢漬、演舞場風すき煮、明太子、金平牛蒡、紅生姜入り真丈の天ぷら、オクラと昆布の旨塩だれ和え。煮物に一口がんも、蒟蒻、筍、オクラ、花人参。
向付は鮪の刺身と焼霜帆立をご用意しました。
主菜は金目鯛の煮付けに大蔵大根の葉を塩でもんだものと、焼き長ネギを添えて。
カツオと生姜と塩昆布の焼きおにぎり茶漬けのあとには、ふわふわのロールケーキをお召し上がりいただきました。
落語を楽しむ
一席目『粗忽長屋』風間杜夫

『蒲田行進曲』の出囃子と大きな拍手に包まれ、風間杜夫さんのご登壇です。
本職が俳優ですから、見事に三枚目を演じての登場と言うべきでしょうか、巧みな話術と気さくな雰囲気に客席は一気にあたたまります。
盟友、平田満さんやきたろうさんといった役者仲間のチャーミングなエピソードに続きご披露いただいた一席目は『粗忽長屋』。
お芝居でいえば、喜劇でありながらも不条理劇の様相もそなえた難しい噺ですが、そこは素地が名優、さすがの腕前に笑いが溢れました。
〜仲入り〜
二席目『芝浜』風間杜夫

仲入りをはさみ、ふたたびの万雷の拍手の中、役者ならではの演出として会場の照明を落とし登壇された風間さん。
暮れ、正月のお話に続きご披露いただいた二席目は『芝浜』。
今宵は冷え込みの厳しい冬の一日でしたが、それと照明効果が相まり、暮れの喧騒の中に静謐な空間が浮かび上がります。
古典落語切っての人情話に客席は大いに魅せられました。
トークショー

情感たっぷりの『芝浜』の余韻が残るなか、続いてはトークショーの時間です。
本日が仕事納めとのことで、少しリラックスした様子の風間さん。
俳優、落語家としての顔に続き見せてくださったのは祖父として孫を溺愛するお顔でした。
役者ならではのエピソード、落語のおもしろさ、そして貴重なプライベートのお話まで。惜しみなくさまざまな姿をお見せくださった風間さんへの労いの拍手とともに、トークショーはお開きとなりました。
江戸伝統野菜を楽しむ

本日も、江戸東京野菜コンシェルジュの資格を持つOmeFarmの島田さんが、美味しい江戸東京野菜をご紹介くださいました。
本日の野菜は大蔵大根。
東京都世田谷区が原産とされる大根で、その味ももちろん、特に葉の部分がこの時期の風邪予防としてとても良いと本日ご提供くださいました。
本日は辛みそかけとして先付けに、葉の部分は塩もみとして主菜に添えてお召し上がりいただきました。
お酒を楽しむ

今宵のお酒を提供していただいたのは、宮城の浦霞醸造元・株式会社佐浦さん。
十三代目蔵元である佐浦さんにお越しいただき、港町で酒造を営まれていることから、この時期の美味しいお魚の話や、酒造りに使われる酵母のことなど、貴重なお話をしていただきました。

(写真右から)
萩の白露(低アルコール純米酒)
宮城で開発された「愛実酵母」を用いた、新感覚の純米酒。
特別純米酒寒おろし 浦霞(季節限定)
完熟の豊かな旨みと香りを持つ特別純米酒。
本桶仕込み山廃純米酒貮百八捨號 浦霞(数量限定)
温故知新をキーワードに、木桶で仕込んだこだわりの一品。
純米吟醸 浦霞 No12(新商品)
「きょうかい12号酵母」を使用した純米吟醸。
お楽しみ抽選会
最後は東寄席恒例の「お楽しみ抽選会」です。
演舞場からは風間杜夫さんのサイン入りポスター。OmeFarmさんからはお届けお野菜のセット。浦霞醸造元・株式会社佐浦さんからは前掛けなど。そして風間杜夫さんからは素敵なイラスト入りの色紙をご提供いただきました。
今回も満員御礼、大盛況のうちに幕を閉じた『東寄席』。
次回もどうぞお楽しみに!